優良建築物等整備事業には、「優良再開発型」「市街地住宅供給型」「既存ストック再生型」があり、一定の空地確保、土地の共同化、高度化等に寄与する優良な建築物等に行政が支援を行うことによって民間の建築活動を適正な方向に誘導しようという制度です。
市街地環境の向上と良質な市街地住宅の確保を推進していくため、国、地方公共団体が必要な整備助成を行います。(国の制度要綱に基づく事業)であり、支援が行われます。
事業の種類としては、次のとおりです。
分類 | 内容 |
---|---|
優良再開発型 | 共同化タイプ、市街地環境形成タイプ、マンション建替えタイプなど、複数の権利を優良な住宅等に作り直すもの。 |
市街地住宅供給型 | 住宅複合タイプ、中心市街地共同住宅供給タイプ、など住宅供給が求められるエリアで住宅の供給を促進させるもの |
既存ストック再生型 | マンションの社会ニーズに合う機能増進も兼ねたリノベーションを行うもの |
その他 (アスベスト改修等) |
多数の者が利用する建築物で、露出して吹付けアスベスト等が施工されているものの改修等 |
施行者について
地方公共団体・都市再生機構・地方住宅供給公社・民間事業者等が施行者となることができます。
また、どこでもこの制度を利用できる訳ではなく、下記の地域、エリアや物件の要件が満たされる場合に限定されます。
対象地域
優良再開発型の対象地域
- 三大都市圏の既成市街地等、近郊整備地帯等
- 地方拠点都市地域
- 市街地総合再生計画区域
- 中心市街地活性化基本計画区域
- 人口10万人以上の市の区域
- 土地区画整理法に規定する高度利用推進区
市街地住宅供給型の対象地域
<住宅複合利用タイプ>
上記の[1]、[2]、[3]、[4]、[6]に加えて
- 大都市法に規定する重点供給地域
- 県庁所在都市、または、通勤圏内の人口が25万人以上である都市の通勤圏
- 密集住宅市街地整備促進事業の事業地区
<中心市街地共同住宅供給タイプ>
中心市街地活性化法の規定による認定を受けた基本計画の区域内
既存ストック再生型の対象地域 … 全国
事業の要件
- 地区面積おおむね1,000m2以上(※)。(中心市街地共同住宅供給タイプについては、おおむね500m2以上、既存ストック再生型については、おおむね300m2以上。)等
- 一定規模以上の空地を確保していること。
- 一定の接道要件を満たしていること。
- 地上3階以上の中高層建築物であること。
- 耐火建築物または準耐火建築物であること。
※地方公共団体により要綱が異なるため、事業のタイプ、地域や事業の要件については各都道府県、市町村により異なります。
優良建築物等整備事業に対する行政の支援
条件を満たし、適正な手続きを取ると各種の補助が受け取れます。
交付対象:
- 調査設計計画費(事業計画作成費、地盤調査費、建築設計費)
- 土地整備費(除却・整地費、補償費等)
- 共同施設整備費(空地、供給処理施設、共同施設等の整備費)